こんにちは、株式市場の急騰で買い場をまっているコロ助です。
今回は飛行機に乗ることが多い方なら何となく知っているであろう、飛行機の種類についての記事になります。
飛行機に乗るとき、「この機体はエアバス製です」「ボーイング製です」といったアナウンスを耳にしたことがある人も多いでしょう。世界の空を支配する2大航空機メーカー――Airbus(エアバス)とBoeing(ボーイング)。どちらも安全で信頼性の高い機体を製造していますが、その設計思想や操縦感覚、企業文化には大きな違いがあります。本記事では、航空業界のプロの視点から「AirbusとBoeingの違い」を分かりやすく解説します。
1. 企業の成り立ちと背景
Boeing(ボーイング)は1916年、アメリカ・シアトルで設立された老舗航空機メーカーです。軍用機から民間機まで幅広く手掛け、ジャンボジェット「B747」で世界の空を変えた存在です。
一方、Airbus(エアバス)は1970年にヨーロッパ各国が共同出資して設立され、A320シリーズやA350などの成功で急速に成長し、現在はボーイングと世界市場を二分しています。
2. 操縦思想の違い ― パイロットが感じる最大の差
航空業界ではよく「Airbusはコンピューターが操縦を手助けする機体」「Boeingはパイロットが主導する機体」と言われます。これは操縦哲学(フィロソフィー)の違いを端的に表しています。
Airbus:自動制御と安全性を最優先
Airbusはフライ・バイ・ワイヤ(FBW)という電子制御を全面採用しており、パイロットの入力はコンピューターを通じて伝わります。機体が許容範囲外の操縦をしようとすると、システムが制限を掛けて安全を保ちます。操縦桿はサイドスティック方式で、片手操作が可能。全体として「機械が人を守る」設計思想が色濃く出ています。
Boeing:パイロットの判断を尊重
Boeingは伝統的に人間中心の操縦哲学を重視します。電子制御は導入されていますが、パイロットの判断やフィードバックを尊重する設計で、オートパイロットを解除すれば手動での操作感が強く出ます。操縦桿はヨーク(中央の操縦輪)式で、「操っている感覚」を重視した設計です。
3. 機種ラインナップの比較
主要ラインナップを用途別に比較すると次の通りです。
- 短~中距離:Airbus = A220, A320系 / Boeing = B737系
- 中~長距離:Airbus = A330, A350 / Boeing = B767, B787
- 大型機:Airbus = A380(生産終了) / Boeing = B747(現状は貨物中心)
A320 vs B737、A350 vs B787 などがそれぞれ直接的なライバル関係にあります。
4. 機内快適性と運用コストの違い
Airbus機は客室幅が比較的広めに設計される傾向があり、同じ座席配列でもわずかに余裕が感じられることがあります。A350は静音性や湿度管理など長距離快適性が高い点が特徴です。BoeingはB787で客室気圧や窓の設計など快適性の革新を進めてきました。
運用面では、Airbusはコックピット設計の共通化が進んでおり、機種間の移行訓練やオペレーション面での効率が出しやすいのが利点です。Boeingは機種ごとの個性が強く、整備や訓練で差が出ることがあります。
5. どちらが優れているのか?
結論としては「どちらも優れているが方向性が違う」と言えます。Airbusは安全性・自動化を重視し、Boeingはパイロットの判断・操縦感覚を重視する傾向があります。安全性の面で大差はなく、選択は航空会社の運用方針やパイロットの好み、コスト構造に依存します。
まとめ:空の二大巨頭、それぞれの強みを理解しよう
一言でまとめると、
- Airbus=合理性と自動化
- Boeing=人間中心の操縦哲学
どちらの機体も世界中で信頼されて運航されており、次に飛行機に乗るときは「この機体はどちらのメーカーだろう?」とちょっと意識してみると面白いでしょう。
パイロットの中でもZ世代はAIRBUS派が多く、ミレニアル世代はボーイング派が多いなど派閥が分かれているのが現状です。世代の傾向があるのは面白いですね。
他にも航空関係の記事を書いていますので、気になるものがあれば見ていってくださいね。
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