みなさんこんにちは、個人的な出費が重なりつつも総資産は順調に伸び続けていてほっとしているコロ助です。
これまで個人的にはハイブランドなどに興味はなく高い買い物はあまりしてこなかったので、初めて自分自身で大金を動かしてびくびくしています(笑)
こうやって大人になっていくのですかね。
それでは本題。
最近飛行機が着陸する際に、滑走路面のブレーキの利き具合を示す指標である「ブレーキングアクション」の概念と基準が更新されたのですがご存じでしょうか。
ブレーキングアクションとは
始めにブレーキングアクションというのは、どのように測定されていのでしょうか。
答えはこれです。
「摩擦係数測定車」という特殊な車両を使用しています。
車両後方下部の棒のようなものを滑走路面に接触させながら走ることにより、滑走路面のざらつき具合=摩擦係数を測定しているようです。
ちなみに車メーカーは「VOLVO」だそうです(笑)
もっと詳しく知りたい方はリンクよりご覧ください。
「SARSYS JAPAN」
この車両により測定された摩擦係数により、上から「Good」「Medium to good」「Medium」「Medium to poor」「Poor」「Very Poor」と言った6種類の中からブレーキングアクションが機械的に決まり、SNOTAMやATCから通報されていました。
そして当該滑走路に着陸したパイロットが通報されているブレーキングアクションと違うと感じた場合は、参考値(PIREP)として通報されるという方式となっていました。
ちなみに滑走路を三分割(A/B/C)にして通報する方式は今までと変更ありません。
ブレーキングアクション新方式-概念-
先ほど書いたように今までは、着陸前のパイロットにはブレーキングアクションと参考としてのPIREPが通報されていました。
しかし新方式では、
RWYCC:Runway Condition Code(後ほど解説します)
のみが通報されるようになります。
ここからわかることは2つあります。
一つ目は当然ですが、パイロットはRWYCCの知識を頭の中に入れておくこと。
二つ目は参考値としてのPIREPが無くなり、指標が1つのみになることです。
RWYCCについて
新方式の目玉となるのが「RWYCC」です。
基本的にRWYCCはATC側が使用する数値で、パイロットは従来通りのブレーキングアクション通報方式です。
そしてこのRWYCCを決定する方法は従来通り、先ほど紹介した車両で摩擦係数を測定し、積雪の種類と深さや外気温などから総合的に判断されます。
それでは違いはというと、表記方法と通報方式です。
表記方法は従来「Good」などの用語を用いて表記されていましたが、新方式では「0~6」の全7段階で表記・通報されます。
具合的には
6:ーー(特になし)
5:Good
4:Medium to good
3:Medium
2:Medium to poor
1:Poor
0:Less than poor
です。
この通報方式はATC側から通報されるものであり、パイロット側も通報の際に必要な知識ですのでしっかり覚えましょう。
次に着陸したパイロット側が、通報された基準と異なると感じた場合は、パイロットの感覚で従来通りのブレーキングアクション通報方式である「Good」などの用語をATCに通報することが可能です。
もう一点大きな変更点は、PIREPが通報されなくなるという点です。
勘違いしないでほしいのが、先ほど書いたようにパイロットからATCへの通報は可能です。
しかしその通報があったということはATCから他のパイロットへ通報はされなくなるということです。
それでは改悪になるのではと思うかもしれませんが、ATC側はパイロット側からの通報によりRWYCCの再評価を行うので、結果的にはATCからパイロットへの通報方式が単純化されるという利点が生まれます。
この話はかなりマニアックな内容になりますが、通報されている基準よりも実際の感じでパイロットがブレーキングアクションが悪いと感じた場合には、ダウングレード基準というのが定められているようです。
SNOTAMの通報例
RWYCC部分を抜粋してみます。
・従来型
RWY01 A:MG B:GD C:MP(MG/GD/MP)
・最新型
RWY01 4/5/2
のようになるようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この新方式は今年の11月からAIPの改訂に伴って、日本にも導入される予定だそうです。
少し前には後方乱気流区分なども変更がりましたが、やはり変化が多い業界だな~と感じ、パイロットを続けていく上で、知識のアップデート欠かせませんね。
これも全て安全に飛行機を飛ばすためですので、頑張って勉強していこうと思います。
以前にも航空業界関連の記事を書いていますので、気になった記事があれば是非見ていってくださいね。
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