みなさんこんにちは、緊急事態宣言は一か月ほど延長されるそうですが果たして効果は見込めるのか心配なコロ助です、、、
「緊急降下」という言葉を聞いたことはありますか?
飛行機が緊急降下をしたというニュースはたまに聞くことがあると思いますが、今日は緊急降下の理由やそれに関連する飛行機のシステム・乗客だった場合の行動・パイロットの操作を解説していきます!
緊急降下を経験する可能性はかなり低いですが、あなたの命に関わるかもしれないので知っておくと安心です。
実際に機内ではどんなことが起こっているの??
与圧系統の不具合とは実際にどのようなことが起きているのでしょうか。
簡単に言うと飛行機の中は風船と同じように空気が詰まっていますが、与圧系統が故障するということは空気が抜け始めていることを意味します。
風船に穴が開くようなイメージです。
飛行機の与圧系統って何??なぜ必要なの??
与圧系統とは飛行機内の気圧を地上と同じくらいに保つための飛行機の大切なシステムの1つです。
それではなぜ与圧系統が必要なのか。
よくスポーツ選手が「高地トレーニング」をしますが、あれはなぜ山のような標高が高い土地でトレーニングを行うのか考えたことはありますか。
坂が多いから、道が険しいからという理由ではなく、空気が薄くなって酸素の供給量が減るため、それを補おうと心臓の鼓動が大きくなるからなんです。
いわゆるスポーツ心臓と呼ばれるものです。
それでは空気が薄くなるとは実際にどういうことかというと、標高が高くなると気圧(空気の重圧と考えると理解しやすい)が低くなるため、平地よりも空気密度が小さくなります。
すると必然的に1回の呼吸で肺に取り込める酸素量は減少するというわけです。
高地トレーニングを行うのはせいぜい山の3号・4号くらいなので高くても2000m過ぎくらいでしょうか。
それに比べて飛行機の巡航高度はどれくらいかというと平均的に12000m(36000ft)くらいで、もっと高いこともあります。
気圧は地上の20%くらいになり、空気量も小さくなります。
そのためもし上空で飛行機の外に出たとしたら、30秒くらいで意識を失い、45秒くらいで脳にダメージを受け後遺症が残り、1分経過すると死に至ります。
考えただけでも恐ろしいです(笑)
つまり与圧系統は人間が高高度でも地上と同じくらいの酸素を吸えるようにするためのとっても大事なシステムなのです!!
ちなみによく映画で飛行中に飛行機のドアが開いて、乗客が外に飛ばされるシーンがありますが、実際に機内の方が外よりも気圧が高い(与圧されている)ので空気は外に逃げようとしてあのようになります(笑)
パイロットのすべきこと・乗客のすべきこと
上で説明した与圧系統に不具合が起こるとパイロットは緊急降下を行います。
実際の手順は
①酸素マスクを着用
②オートパイロットを使用して降下開始・シートベルトサイン点灯
とにかくこの操作をいち早く行います。
この操作の後でスピードブレーキを使用したり、バンクを入れたり、増速したりと一秒でも早く低い高度に到達できるような操作をしています。
大体その時の降下率は機種によって多少の違いはありますが、-5000fpmくらいです。
緊急降下のまま着陸できないので、最終的に飛行機が再び巡航に入るのは安全高度と言われる10000ftくらいで、その理由は空気密度が地上と比べると小さいですが、息が吸えるくらいにはあるからです。
手順の理由
①パイロット自身が失神しないようにするため。
②最初にオートパイロットを使用するのは、パイロットがこの後に行わなければいけない手順を迅速
かつ正確に行えるようにするため。
シートベルトサインを点灯するのは乗客にケガをさせないようにするためです。
乗客の手順は
①自分の酸素マスクをすぐに着用する
②着席し、シートベルトを締める
登場した際に客室乗務員からも案内があると思いますが、子供同伴の場合は必ず親が真っ先に酸素マスクを着用してから、子供の酸素マスクを気にするようにしてください。
親が失神してしまうと子供まで危険が及ぶ可能性がありますので、まずは自分自身を守りましょう。
終わりに
長々と説明して参りましたが、絶対に覚えてほしいことは酸素マスクが下りてきたらいち早く自分の酸素マスクを着用しましょう!!それだけです!!
他にも飛行機について記事をまとめていますので気になるものがあればこちらから見て行ってもらえると幸いです。
ありがとうございました!!
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