飛行機が地面に衝突しない仕組みとは?GPWS・EGPWSをわかりやすく解説

航空

こんにちは!
今回は、飛行機の安全を支える重要な装備「GPWS(対地接近警報装置)」について解説していきます。

航空事故の中でも特に危険とされるのが、正常に操縦されているにもかかわらず地面に衝突してしまう「CFIT(Controlled Flight Into Terrain)」です。
この事故を防ぐために開発されたのがGPWSです。

TCASについてはこちら

GPWSとは?飛行機を守る重要装置

GPWSとは
**Ground Proximity Warning System(対地接近警報装置)**の略で、地面への異常接近を検知し、パイロットに警告を出すシステムです。

この装置により、パイロットは危険な状況を即座に把握し、回避操作を行うことができます。

GPWSの5つの警報モード

GPWSには主に5つの警報モードがあり、それぞれ異なる危険を検知します。

① 過大な降下率(Sink rate)

降下率が大きすぎる場合に
「Sink rate, Sink rate」
という音声警告が流れます。

例:低高度で急激に降下している場合など


② 地面への接近速度が大きい(Terrain)

地面や山などへの接近が危険な場合に
「Terrain, Terrain」
と警告が出ます。

視界不良時は特に重要で、この警報が出た場合は回避操作が必要です。


③ 離陸後の高度低下(Don’t sink)

離陸直後に高度が十分に上がっていない場合に
「Don’t sink」
と警告されます。


④ 着陸形態不備(Too low gear)

低高度で着陸準備ができていない場合
(例:脚が出ていない)に
「Too low gear」
と警告されます。


⑤ グライドスロープ逸脱(Glideslope)

ILS進入中に適正な降下経路から外れると
「Glideslope」
と警告されます。


最終警告

危険度が最大になると
「Pull up! Pull up!」
という緊急警報が発せられ、即時の回避操作が必要になります。

GPWSの仕組み

GPWSは主に電波高度計を使って、

客席数が9又は最大離陸重量が5,700kgを超えるピストン発動機を装備した航空運送事業の用に供する飛行機(航空法60条・施行規則147条)

となっており、航空会社の飛行機には装備義務があります。

つまりTCASと同様に飛行機の安全運航のためには必須となっているということですね。

  • 地面までの高さ
  • 接近スピード

を計算し、危険を判断しています。

ただし、真下の地形しか認識できないため、山岳地帯では弱点もあります。

進化版「EGPWS」とは?

現在の航空機の多くには、より高性能な

EGPWS(Enhanced GPWS)

が搭載されています。

これは地形データベースを利用し、より早い段階で危険を検知できるシステムです。


EGPWSの主な機能

① 地形警報(TAA)

周囲の地形と飛行状況から衝突リスクを予測し警告


② 地形表示(TD)

コックピット画面に周囲の地形を色分け表示
(赤=危険、黄=注意、緑=安全)


③ TCF警報

滑走路付近で安全な高度を維持しているかを監視

GPWSの装備義務

TCASは航空法で客席数が19 または最大離陸重量が5,700kgを超え、かつ、タービンエンジンを装備した飛行機には装備義務を定めていましたが、GPWSはどうでしょうか。

客席数が9又は最大離陸重量が5,700kgを超えるピストン発動機を装備した航空運送事業の用に供する飛行機(航空法60条・施行規則147条)

となっており、航空会社の飛行機には装備義務があります。

つまりTCASと同様に飛行機の安全運航のためには必須となっているということですね。


まとめ|飛行機が安全な理由

飛行機が地面に衝突しないのは、

  • GPWSによる即時警告
  • EGPWSによる予測警告
  • パイロットの訓練

これらが組み合わさっているからです。

現在ではCFITのリスクは大きく減少していますが、完全にゼロではありません。
だからこそ、こうした装備と人の判断の両方が重要なのです。


一言ポイント

飛行機の安全は「機械+人間」のダブルチェックで守られている。


気になるテーマがあれば、次回の記事で解説しますのでぜひ教えてください!

コメント

タイトルとURLをコピーしました