飛行機は上空でぶつかることはないの??(TCASについて)

航空

みなさんこんにちは、最近は昔クリアしたゲームのやり込み要素に取り組んでいるコロ助です!(笑)
今はドラクエ11をプレイ中で裏ボス討伐に励んでます。

そんな話は置いといて、今日は飛行機が衝突しない仕組みを説明していきたいと思います。

飛行機の衝突回避に必須なTCASって何??

TCAS(ティーキャス)とは Traffic alert and Collision Avoidance System の略で、この装備の開発によって飛行機の空中衝突の割合は90%も減少したと言われています。

それではTCASがどのように飛行機の衝突を回避させてくれるのかを見ていきましょう。

前提としてエアラインは計器飛行方式という管制官に指示または許可(承認)に従って飛行していますので進路権(施行規則180条等)は適応されません。

それではみなさんがパイロットになって想像してみてください。

前方から飛行機が同じ高度で接近してきています。双方の飛行機は管制官の指示に従っています。
あなたがパイロットならどうしますか?

答えは簡単「避ける」ですよね。

しかしこの時相手機も同じく回避操作を行ったらどうでしょうか。
それが同じ方向に回避していたら意味がないですし、天気が悪くて見えない可能性だってあるわけです。
さらに周りにも飛行機がいたら回避操作によって再び危険な状況に陥ってしまう可能性がありますよね。

そんな状況にならないように衝突回避に特化したものがTCASで、このTCASはトランスポンダーと言われる電波(1030MHzと1090MHz)を利用して周辺の飛行機(前方100NM・横60NMくらい)の位置を特定し、衝突の可能性がある場合は警告を出します。

TCASの警告の種類は??

1.TA(Traffic Advisory)

”Traffic Traffic”の音声とともに相手機の方位と高度を教えてくれます。

2.RA(Resolution Advisory)

”Climb Climb”などの音声により、回避操作を指示します。
このとき相手機のTCASは”Descend Descend”や”Level off”など同じ回避操作にならないよう指示しています。
この警報が作動した時点でパイロットは管制官の指示を無視して回避操作を実施することになっています。
実際に管制官のミスでこの警報が鳴ることも珍しくありません。

コックピットからの監視画像例

このRAが作動してしまった場合は航空局への報告や機長報告が必要になるので重大インシデント等に認定される可能性があります。
そのためパイロットは作動させないためにも周囲をよく監視して、管制官にその指示は正しいのかなどの確認を行います。

TCASのグレードについて

TCASⅠ:主に小型機用。

TCASⅡ:旅客機などの大型機用。

TCASⅢ:TCASⅡを改良し、降下旋回や上昇旋回による回避などが可能。

TCASの装備要件は??

日本では客席数が19 または最大離陸重量が5,700kgを超え、かつ、タービンエンジンを装備した飛行機にはTCASⅡの装備が必要とされています。(航空法60条・施行規則147条)
つまり大型の旅客機には装備されていると考えてもらえれば大丈夫です。

この規定は国際民間航空機関であるICAOが定めた規定に準拠しています。(Annex10 vol.4)

RA作動時の報告要領は??

管制官に詳しく報告している余裕はないため、”TCAS RA” のみ伝えます。

衝突回避後に”Clear of conflict, Returning to 10000ft” と報告すると、通常の管制指示が再開されます。

このフレーズはパイロットが考えたものではなく管制業務処理規定により定められています。

以上TCASについてまとめてきましたが、かなり重要な装備だということがわかっていただけたと思います。
このTCASは管制指示と比べると優先度を持ちますが、このTCASよりも優先される装備が飛行機にはあるんです。

今度はその装備についてまとめていこうと思います。

他にも飛行機についての記事を書いていますので気になるものがあれば見てもらえると幸いです。

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