近い将来パイロットは必要ない!?

航空

こんにちは、トップガンを見て余韻に浸っているコロ助です。

1作目は1986年とかなり古い映画なので見ていない方も少なくないと思いますが、是非見てほしい作品でした!!

今回は最新作のトップガンのなかでも言われていた、これからの時代にパイロットは不要なのかを考えていきたと思います。

現状

まず現在の旅客機はどのような状態で飛ばしているのかを説明しておきます。

航空会社が飛ばしている様な大きな飛行機は基本的には二人乗りと決められています。
長距離国際線の場合は休憩などを考慮して、三人編成となる場合もあります。

しかし、ヨーロッパを拠点とするエアバス社は大型機のパイロットを一人にするための研究を開始しているそうです。

というのも航空事故の原因はパイロットのヒューマンエラーが最も多いとされているからです。
さらにパイロットは人件費も高くつき、航空会社としてもかなりの重荷です。

そこでエアバスは、パイロットが違う種類の飛行機に乗る際に必要な限定変更の取得を楽にするために、コックピットの構造やシステムをほぼ同様に作ることにより、今までよりもシンプルで簡単に、間違えにくい仕組みを構築してきています。

もう一点、CRM(Crew Resource Management)の普及により、コクピット内の権威勾配(TAG)が改善されたため、機長の実質ワンマンオペレーションにならず副操縦士の適切なアサーションが発揮できるようになっています。

以上より、現状として航空事故やインシデントの発生割合は過去60年間と比較すると激減してきていることがわかります。

Boeing Static summary2020より

航空機メーカー各社の計画

それでは今航空機メーカー各社では、将来どのような構想を練っているのでしょうか。

3年前のロイター新聞には、第1段階として従来の長距離国際線に必要とされるパイロット数3~4人のところを2人と減らすことで世界的なパイロット不足に対応していく予定とある。
そして読み進めていくと、最終的にはパイロットは1人として運航できるようにすることによって、人件費の削減、人員の確保の改善に繋げる構想となっているようです。

というのも現在の自動操縦装置の精度の高さには定評があり、実際のパイロットの代わりが務まると考えられている。

具体的な話として、香港の大手航空会社キャセイパシフィック社は、2025年までに1人制パイロットが採用されるA350(エアバス350)の承認を目指しているようです。(元記事)

この試みは自動車にも見られるように、自動操縦に基づいた当然の流れと言うことができ、実際航空会社からしてもパイロットの人件費は大きな負担となりますのでもし1人制が採用されれば大きな経費削減となります。

航空機メーカーとしても売れる飛行機を製造したいはずですので、パイロットと安全の脆弱性を除けば、Win-Winな構図となっています。

考察

現役副操縦士として、今後どうなっていくのかを想像していきます。

結論から言うと、10年以上は現行維持、実施されるとしても小型貨物機から。

そう考える理由は大きく1つ、「安全性の担保」に他なりません。

自動操縦が優秀と言えども、常時パイロットによるモニターは必須であり、現に自動操縦装置が原因で起きた航空事故が最近起こったばかりです。

普段フライトをしていても、自動操縦装置とコンピューターのミスマッチにより意図しない飛行に入りそうなときがあり、パイロットによる適切な干渉が必要です。

ドイツの大手航空会社である、ルフトハンザは1人制パイロットの導入開発を進めてきていますが、自動操縦装置の信頼性の問題から、今のところは採用する予定は無いと発表しています。

自動操縦装置を問題視する一方で、パイロットが1人という不安全さもあると考えています。

例として、ドイツの航空会社ジャーマンウィングスでは機長がトイレに立った後、副操縦士が故意にコクピットドアを閉鎖し、飛行機を急降下させ墜落させた悲惨な事故がある。

似たような事故はエジプト航空等にもあり、確率は0ではないということがわかる。
航空会社しゃ養成所では精神鑑定などが行われているが、人は生活している以上いつどこで精神疾患を患うかはわからないので今では定期的なチェックが行われている。

そしてこういった事故が起こる際に狙われているのが、操縦席に1人になった瞬間だ。
操縦席に1人になったときに計画的に、飛行機を危険な状態に変化させている。

このようにパイロットが1人という状態というのは、安全性の担保がかなり脆弱ということがわかり、自動操縦装置とパイロット1人という状態は実質同じ状態となる。

エジプト航空の事故例では、副操縦士が意味不明な宗教的発言を繰り返していたということから、テロの可能性も考えられる。
最近ではそういったテロへの対策も考慮されているので、近い将来で1人制にすることはかなり困難だと思われます。

まとめ

かなり深い話となりましたが、パイロットを目指される方はこれくらい安全については考えておいたほうが良いと考えておきましょう。
自動車を運転するときでも考えられますので、日頃から考えてみましょう。

国家試験を受けるとき、入社試験を受けるとき必ず聞かれる内容と言っても過言ではありません。

昔に比べればやはり、衰退気味と言える職業ですが、100%AIに任せられる仕事では無いと思いますので、常に自分を磨いて優秀なパイロットとなっていけば必ず道は拓かれます!!

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