みなさんこんにちは、今日はこのマニアックテーマの最終回です!
本気で理解しようとするにはかなり骨が折れる内容ですが、ここまで着いてこれたみなさんなら大丈夫です!最終回頑張りましょう!
今回は航空機の一部の材料のための重量制限です。
最大無燃料重量による重量制限(Zero Fuel Limit)
この制限重量については以前の記事でイメージしやすく紹介しているので、そちらを読んでもらうと一番わかりやすいと思うので、この場では簡単に解説しますね。
最大無燃料重量について詳しく解説している記事はこちらから
簡単に言うと最大無燃料重量がある理由は飛行機の翼が折れないためにあるもので、最大許容離陸重量を決める際は、最大無燃料重量に予定搭載燃料を加えた重量がZero Fuel Limitとなります。
タイヤ・ブレーキによる重量制限(Brake Energy Limit)
この重量制限は2つに分かれていて、正確には「Tire Speed Limit」と「Brake Energy Limit」となります。
1.Tire Speed Limit
航空機にはMaximum Tire Speedというのが決められています。
Maximum Tire Speedとは航空機のタイヤが故障せずに走行できる最大速度なので、離陸の際はこの速度を超えないように航空機は浮遊(Lift off)しなければなりません。
つまりVlof(Lift off速度)がMaximum Tire Speed以下である重量の条件がTire Speed Limitです。
Vlof(Lift off速度)を下げたい場合にはflapを深くすることで対応させることが可能。
2.Brake Energy Limit
ブレーキというのは、全力で掛けられる(耐えられる)エネルギー(力)が材料によってある程度決まっています。
それでは航空機が最もブレーキに負荷をかけるのはどのような場合でしょうか。
それは離陸決定速度(V1)直前での離陸中止操作となり、V1はVmbe(maximum brake energy)とイコールの関係になります。
もしV1が大きくなり過ぎた場合、Vmbeも同様に大きくなりますが、滑走路長に余裕はあってもブレーキ自体の負荷が耐えられなくなる速度がBrake Energy Limitを決める要素になっています。
つまりV1がVmbeを超えないような重量制限がBrake Energy Limitです。
このLimitも先ほどと同様にV1を小さくするためにflapを深くすることで対応させることが可能。
まとめ
以上が航空機の最大許容離陸重量を決める際に必要な8つの制限重量の内容になります。
コロ助も初めて旅客機の限定変更を受けたときに座学で習っていたことですが、コロ助の復習も兼ねて長々と記事にさせていただきました。
基礎訓練中の方にはあまり関係のない話でピンとこないと思いますが、きっと何年か後に出てくると思いますのでその時またこの記事を見直してもらえれば幸いです!
ありがとうございました。
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