こんにちは、今年こそは!と海外旅行の計画を練っているコロ助です。
先日日本も入国制限の大規模緩和を行うというニュースが出ていたので、海外旅行もしやすくなるのではないでしょうか。
さて今回はパイロットの方なら知っていることなのですが、意外と知られていない離陸(Takeoff)の仕方について解説していこうと思います。
離陸の仕方は全部で3種類
そもそも離陸に種類なんてあるのか?と思われるかも知れないのですが、実はあるんです。
恐らく大体の場合はあの方式だと思いますが、知っていると豆知識として使えるので読んでいってもらえると嬉しいです。
それでは早速見ていきましょう。
Normal Takeoff
Normal Takeoff、和訳すると「通常の離陸」なのですが、通常の離陸って何やねんということで。
手順:停止させ、エンジン出力を一定(50%くらい)まで上昇、出力が安定していることを確認した後、
制動装置(ブレーキ)を外し離陸出力をセットする。
空港が混雑していて前の飛行機が離陸か着陸した後や、天気が悪い時はNormal Takeoffになると思います。
Standing Takeoff
手順:完全停止の状態から、離陸出力までセットしエンジン安定後に滑走を開始する。
今の旅客機はエンジンが高性能なので、離陸出力をセットするとブレーキがそれに耐えきれずに動き出してしまう機種もあり、ブレーキを外したときに急加速するので快適性を損ないますので、この方式を使うことはほぼ無いと思います。
しかし、この方式は最も離陸距離を短くする方式であり、基礎訓練などで使われる小型機ではショートフィールド(Short Field Takeoff)時に使われています。
Rolling Takeoff
最後はRolling Takeoffについてです。
英語だけ見ると転がっている離陸なわけですが、大体合っています(笑)
手順:滑走路に正対しながらブレーキを掛けること無く、出力を徐々に上げていき安定後に離陸出力を
セットする。
この方式は最も離陸距離が長くなりますが、快適性を損なうこと無く、停止もしなくて良いため経済性にも優れているという点で最も使われやすくなっていると思います。
しかし、停止しないというリスクや離陸距離が伸びるというリスクをしっかりと考慮する必要がありますので、性能計算が正しく行われていることはもちろん、手順の中にあるエンジン出力の安定を確認することがとても大切です!
数年前には某航空会社がRolling Takeoff中にエンジン出力が安定していないにも関わらず、離陸出力にセットしたために、滑走路を逸脱したという重大インシデントがありました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
パイロットは状況に応じて、この中から最適な方式を採用していますので、今度飛行機に乗った際に今日はどの方式なのかを気にしながら乗ってみてくださいね。
さらにマニアな方であれば、今日の離陸方式を予想してみてください。
きっと状況認識ができていれば当たるはずです。(客席からだと周りが見にくいですが、、)
他にも航空関係の記事を書いていますので見てもらえると嬉しいです。
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