飛行機の騒音軽減運航方式について(離陸編)

航空

みなさんこんにちは、暦上の夏も終わり、早くも涼しくなってきた感じがしているコロ助です。

これから暑さ的にはちょうどいい季節が来て、あっという間に年末に突入しそうですね。

今回は飛行機が空港付近の住宅にお住いの方たちに迷惑をかけないように行っている、騒音軽減運航方式についてまとめていこうと思います!!

騒音軽減運航方式とは

騒音軽減運航方式とは、航空業界では英語で「Noise Abatement Procedure」(以降NAPと表記します)と言い、空港周辺の住宅にお住いの方たちに少しでもストレスを掛けないように設定されている決まりです。

基本的に住宅街の近くにある空港にはNAPが設定されていると考えてもらって大丈夫です。

一般的にはNAPが設定されていない空港の方が日本には多く存在しています。

大前提として

NAPを設定するときの大前提が1つだけあります。

それは「安全に支障がないときだけ実施する」ということです!

NAPとはパイロットが普段の手順(状況)から外れて行われる操作ですので、気流が乱れている状況や飛行機に不具合がある状況などではNAPに従う必要はありません。

それでは具体的なNAPの手順を見ていきましょう。

NAPの種類-離陸-

飛行機が地域の方たちに騒音を与えるのは基本的には離陸と着陸の時に限られます。

まずは離陸のNAPを見ていきましょう。

1.Steepest Climb Procedure(ICAO基準ではNADP1)

離陸後最も上昇率を得られる速度で上昇し、対地1000ft~1500ftで離陸出力から上昇出力へとエンジンパワーを弱めます。そして地上からある程度の高度(3000ft)を得られたところから、離陸形態から巡航形態に変えるために上昇率を抑え、加速していくという方式です。

イメージとしては早く地上から離れて、少し高度を取れてから本来の離陸方式に戻していくような感じです。

日本ではこの方式が主流になっています。

2.Thrust Cutback Climb Procedure(ICAO基準ではNADP2)

この方式は住宅密集地域のような一部の地域の上空を飛ぶときにエンジンパワーを弱めて騒音を軽減するという方式です。

具体的な手順は、1000ftまで上昇し住宅密集地域へ接近直前に離陸出力から高度を維持できるくらいの出力にエンジンパワーを弱め、その上空を通過するか4000ftへ上昇するかどちらか早い方に到達後、上昇出力へとエンジンパワーを強めて巡航形態へと変えていきます。

ちなみにICAOのNADPとは出力を弱める最低高度(ICAOでは対地800ft)などが少し違うので、気になる方は下のリンクから参照ください。

騒音軽減運航方式(ICAO)

まとめ

日本のように小さい国で都市部に近い空港しかない場合には、ほとんどの場合この騒音軽減運航方式が採用されている現状になっています。

実際どのくらい違うのか体験してみたことは無いのですが、国土交通省からの統計によればしっかりと効果があるようです。

騒音軽減運航方式についての記事はあと二回分くらいで網羅できる予定ですので、もし参考になると思ってもらえたなら、是非続編も見てくださいね。

他にも航空関連の記事をまとめていますので、気になったものがあれば読んでもらえれば幸いです。

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