飛行機のコックピットから見える景色は、まさに絶景です。
雲海の上や美しい夕焼け、夜の都市の光など、一般の乗客では見ることのできない特別な景色が広がっています。
そのためSNSなどで「パイロットがコックピットから撮影した写真」を見たことがある方もいるかもしれません。
しかし実は、日本ではフライト中のコックピットからの写真撮影が問題になるケースがあります。
実際に、ある航空会社の副操縦士が飛行中に操縦席から写真を撮影しSNSに投稿したことで、航空会社や国土交通省の対応を受けた事例もあります。
このケースでは航空会社から処分が下されるなど、非常に厳しい対応が取られました。
この記事では、
- コックピットからの写真撮影は違法なのか
- なぜ撮影が問題になるのか
- 航空法との関係
- 海外との違い
について、わかりやすく解説していきます。
コックピットからの写真撮影が問題になった事例
まず、実際に起きたニュースを簡単に紹介します。
ある航空会社の副操縦士がフライト中にコックピットから外の景色を撮影し、その写真をSNSに投稿しました。
この投稿を航空会社が発見し、国土交通省(航空局)に報告。
結果として、
- 副操縦士は乗務停止などの処分
- 同乗していた機長も監督責任を問われ処分
という対応が取られました。
一見すると「ただ写真を撮っただけ」と思うかもしれませんが、航空業界では安全運航に関わる重大な問題として扱われることがあります。
では、なぜ写真撮影が問題になるのでしょうか。
理由① パイロットには「見張り義務」がある
最大の理由は、航空法に定められている見張り義務です。
航空機を操縦するパイロットは、飛行中に常に周囲の状況を監視し、他の航空機や障害物と衝突しないよう注意しなければなりません。
日本の航空法では、操縦者には航空機外の状況を常に監視する義務が定められています。
もしフライト中にスマートフォンやカメラで写真を撮影していると、
- 視線が外から逸れる
- 操縦への集中が途切れる
- 危険の発見が遅れる
といった可能性があります。
つまり写真撮影そのものではなく、安全運航に必要な注意義務を怠る可能性があることが問題なのです。
理由② 操縦中のスマートフォン使用
近年ではスマートフォンの普及により、SNS投稿のために写真を撮影するケースも増えています。
しかし操縦中のパイロットにとって、スマートフォンの操作は以下のようなリスクがあります。
- 操縦への集中力低下
- 操作ミスの可能性
- 周囲監視の不足
航空機の操縦は、たとえオートパイロットを使用していても常に監視が必要です。
そのため、業務中のスマートフォン使用は航空会社のコンプライアンス違反として扱われる場合があります。
理由③ 航空会社の社内規定
多くの航空会社では、安全運航を守るために厳しい社内規定が設けられています。
例えば、
- コックピットでの私的撮影の禁止
- 業務中のスマートフォン使用制限
- SNS投稿のルール
などです。
パイロットは航空法だけでなく、会社の規定にも従わなければなりません。
そのため、コックピットからの写真撮影は社内規定違反になるケースも多いのです。
海外ではコックピット写真が多い理由
SNSを見ていると、海外のパイロットがコックピットから撮影した写真を投稿しているのを見かけることがあります。
実際、海外ではコックピットからの写真投稿が比較的多く、日本ほど厳しくない場合もあります。
理由としては
- 航空会社ごとの規定の違い
- 法規制の違い
- SNS文化の違い
などが挙げられます。
ただし海外でも、安全を妨げる行為は当然ながら禁止されています。
パイロットにとって最も重要なのは安全運航
パイロットの最も重要な仕事は、乗客と乗務員を安全に目的地まで運ぶことです。
そのため、航空業界では「安全に関わる可能性のある行為」には非常に厳しいルールが設けられています。
写真撮影自体は小さな行為に見えるかもしれませんが、
- 注意力の低下
- 外部監視の不足
- 規定違反
などにつながる可能性があるため、問題視されることがあるのです。
まとめ
コックピットからの写真撮影が問題になる理由は、主に次の3つです。
① 航空法の見張り義務
パイロットは常に外部監視を行う必要がある。
② 操縦中のスマートフォン使用
注意力低下につながる可能性がある。
③ 航空会社の社内規定
安全運航を守るため撮影が禁止されている場合が多い。
飛行機は高度な技術と厳しいルールによって安全が保たれています。
そのためパイロットは、どんな状況でも安全運航を最優先に行動しなければなりません。
コックピットからの絶景を見てみたいと思う方も多いと思いますが、その裏にはこうした厳格なルールと責任があるのです。
航空関連のニュースをいくつかまとめていますので気になるものがあれば下のリンクからご覧ください。


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